北村歯科クリニック医院案内受診の前にアクセス最新医療機器紹介

お子さまが歯科治療を上手に受診されるために
指しゃぶり  お子さまの乳歯のむし歯が大きくなりかけてしまったり、抜けてしまったのを放っておくと、将来、永久歯の歯並びが悪くなるという可能性があります。小児のむし歯は抜けてしまうからいいというのではなく、将来のヴィジョンを見据えた上で必ず治した方がいいと思います。

 今の歯科治療はそれほど痛くありませんが、お子さまに痛くないということを分かっていただいてから治療をはじめるということを心掛けています。
小さいころに歯医者に対する恐怖心が残りますと中学生、高校生になって歯医者に来にくくなってしまい、むし歯を初期の段階で治療できず悪化させることにもなります。

シーラント
 乳歯の奥歯には深い溝があり、これがむし歯の原因になってしまうことが多々あります。 その溝をクリーニングして樹脂で埋める治療が「シーラント」です。
ただしシーラントは、すでにその奥歯にむし歯がある場合は使用することができません。 むし歯になる前に検査や治療を行なうことが必要です。

フッ素の塗布
 歯にフッ素を塗ると、歯を強くむし歯から守る効果があります。
フッ素は歯の質を強くする自然元素のひとつで、歯質を強化する効力が最も高いことから、世界各国でむし歯予防に利用されています。
乳歯や生えたばかりの永久歯に非常に効果的です。
むし歯が心配なお子さまや、新しい歯が生えてくる時期のお子さまは、3ヶ月おき、その他の場合も半年おきには行うと効果的です。

 むし歯菌によって柔らかくなり始めたエナメル質でも再び硬くすることができる働きも持っています。フッ素を塗ればむし歯にならないわけではありません。毎日の歯ブラシは大切です。また、むし歯になってしまった歯はフッ素塗布では治りません。治療が必要です。
フッ素を塗布した後は少なくとも30分間はうがいや飲食はしないようにしましょう。

むし歯処置について
 乳歯はエナメル質が柔らかくて弱く、歯は小さくても神経が大きい等、様々な特徴があります。
また、いずれ生えかわるために、歯の根が次第に溶けて短くなるなど、永久歯には無い変化をしていきます。
このため、治療方法も独特の方法が必要になります。

成人の永久歯のむし歯は歯が黒くなって気づきますが、乳歯や新しい永久歯は白いまま大きなむし歯になることがあります。
乳歯がむし歯になりますと、永久歯が生える前にむし歯になってしまったり、正しい位置に生えてこれなくなったりします。

乳歯は永久歯に比べてエナメル質が弱く、むし歯になりやすい歯です。
また、生えたばかりの永久歯も非常に柔らかく、とてもむし歯になりやすい状態で生えてきます。
乳歯にむし歯があるお口の中に新しい永久歯が生えてしまうと、永久歯が非常に早い段階でむし歯になってしまいます。


 乳歯の前歯は6歳頃に生え替わりますが、乳歯の奥歯が生え替わるのは10歳頃です。
それまでは大事にしなければいけませんし、この時期には新しい永久歯がたくさん生えてきます。
“いずれ生えかわるから”と乳歯のむし歯を放置することは非常に怖いことです。



 一生自分の歯で食べるために、成人になったときに健康な歯とお口でいるために、乳歯からのケアがとても大切です。

光学式う蝕検出装置 ダイアグノデントペン
■短時間に高確率でむし歯を発見できます。
■レーザー光を歯にあてるだけなので痛みはありません。
■むし歯の状態を数値化することで、患者さまにもわかりやすくなっています。
■再石灰化を期待しての経過観察か、最小限の治療が必要かどうかという明確な判断基準になります。


口腔機能と小児歯科
 口腔には、
1. 食べる
2. 話す
3. 呼吸をする
4. 感覚を知る
5. 表情を伝える
6. 心を伝える
など多くの機能があります。
これらの機能は脳の学習を伴って発展とともに完成されます。

食べること
 何でも食べることができる基本的な顎の運動は、ほぼ3歳から4歳までに完成されます。その後は、基本的な運動の応用になりますので、はじめての食べ物でも対応することができるようになります。
食べる機能の発達は、口腔の感覚や顎運動だけでなく、目や手の協調した動き、咀嚼音の感覚、顎関節や咀嚼筋に加わる力の感覚が脳で統合されて、それを学習することで獲得されます。
噛まない、噛めない、飲み込めない、ということをしばしば聞きますが、咀嚼運動そのものに問題を持つ場合と、習慣的に噛まなくなっている場合があります。
噛まないお子さまは、咬合の異常、咀嚼感の学習不十分、咀嚼感覚や口腔感覚の学習障害が考えられます。噛めないお子さまは、噛まずに飲み込むことを学習していることが多く、機能よりも食環境に問題があり、急がされての食事、テレビを見ながらの食事が考えられます。
いつまでも飲み込まないお子さまは、前歯で噛み続けることが多いようです。

言語を発するということ
 サ行とタ行が聞き取りにくかったり、シャ行とチャ行が混乱しているお子さまがいます。その原因は、舌の使い方が機能的でないことが多く、通常の発達で自分の発音を自分で聞いて自然に修正いたします。

指しゃぶり
 3才まで、というのはまだ歯が抜けかわっていない乳歯の段階です。このころは指しゃぶりによって歯並びが悪くなることはほとんどありません。
指しゃぶり たとえ乳歯の歯並びに多少の問題が発生しても、永久歯に後遺症を残すことはまれだからです。
また、このころの指しゃぶりは発達過程の一過性のものなので、放置しておけば自然になくなっていくのが一般的です。
しかし、なかには、3~4才を過ぎても指しゃぶりをしているお子さまがいます。永久歯が生える直前まで指をしゃぶっていると、永久歯の歯並びに影響が出る可能性があるので、3才を過ぎても指しゃぶりが続いている場合は、
大人が意識して、徐々に指しゃぶりをやめさせる方向にもっていきましょう。歯並びに悪影響を及ぼさないためには、やめさせる時期は4才までがボーダーラインかもしれません。

 子どもによって個人差がありますが、一般的に6才ごろから徐々に永久歯が生え始め、12~13才あたりですべての歯が永久歯に生えかわります。
永久歯が生え始める5~6才になっても、指しゃぶりが続いている場合は、早急にやめさせる必要があります。乳歯と違い、永久歯の歯並びは矯正の治療をしない限り、歯並びが直ることはほとんどありません。

具体的な症状としては、
1. 指しゃぶりを続けたことで、奥歯はかみ合うのに、前歯がかみ合わなくなる開咬
2. 指をしゃぶりながら前歯を前に押し出してしまい、上の前歯を中心に極端に前に出てしまう上顎前突
3. 逆に指をしゃぶりながら下の前歯を押し込んでしまい、歯並びのアーチが狭くなり歯並びがデコボコになる乱ぐい

などがあります。

 また、常に指をしゃぶっている場合、歯並び以外にも影響が出るケースもあります。たとえば口の周りの筋肉がバランスを失い、うまく唇を閉じることができなくなってしまう症状もあります。また、開咬の場合、つばを飲むときに上下の前歯の間から舌を出す癖がついて、ますます開咬がひどくなるという悪循環も起こります。

乳歯と幼児食について
乳歯が生える
 最初に下の前歯(乳中切歯)の2本が生後8ヶ月で生え始めます。次に上の前歯2本が生えはじめます。そして、その横に乳側切歯が、そして下の乳側切歯が生えます。およそ1歳までに前歯上下それぞれ4本の前歯が揃います。

また、噛む運動の発達に関係するといわれています奥歯(乳臼歯)が生え揃うのは、1歳8ヶ月頃になります。上下の第一乳臼歯です。
咀嚼リズムは、主に臼歯歯根膜にある圧受容器からの刺激が脳に送られ、噛む力や回数が調節され、上下の奥歯が噛み合うことで出来上がってきます。また、お子さまが大人のような噛み合わせ機能を獲得できるのは3歳頃になります。

歯の生え始めと咀嚼について
 新生児期から、離乳期をへて咀嚼へと変化していきます。
乳児の発達とともに、哺乳のための反射は徐々に弱まり、生後4〜6ヶ月頃にはなくなります。この頃になりますとスプーンから食べ物の取り込みが可能になり、離乳が開始されます。
1歳前半には第一乳臼歯が生え始めます。それにより奥歯を使って噛む動きをするようになります。2歳過ぎには、第二乳臼歯が生え始め、上下の乳臼歯の噛み合わせが完成することにより、食べ物のすりつぶしが可能になります。

歯の生え始めの頃の幼児食
 離乳を終えた頃から、歯を使った咀嚼機能が発達します。柔らかい食べ物、おでんの大根や煮込みハンバーグなどが食べることができます。
また、第一乳臼歯が生え揃った頃からは、噛みつぶしが出来ますから、それほど硬くない食べ物、卵焼きやコロッケ等が食べられるようになります。
幼児期はお子さまの咀嚼機能や食習慣を育てる時期でもありますから、食べ物の硬さだけではなく、さまざまな種類の食べ物を工夫して調理して、味覚が豊かで、楽しく食べるお子さまを育てる重要な時期になります。


歯の生え始めの頃の幼児食

歯ブラシ
 口のなかで磨くのに容易であるために、小型なものがいいでしょう。幼児期は、一般に植毛部分は、乳歯の1.5倍(15〜17mm)くらいがいいでしょう。毛足は短めの物がいいでしょう。また、学童では乳臼歯2本分くらい(18〜20mm)で、毛足は8〜10mmくらいが使いやすいでしょう。

歯みがきペースト
 幼児期前半までは、寝かせみがきで磨きますので、うがいをすることができませんので、歯みがきペーストは使用しません。
また、立位での歯みがきの時期でも、うがいが上手にできないお子様は歯みがきペーストを使用しないほうがいいでしょう。歯みがきペーストを使い始めると、ペーストに発泡剤や清涼剤が入っているためにほとんど磨かないうちに、さっぱりした感じになり、磨き方が不足するということになります。
まず、歯みがきペーストを付けずに磨き、その後、歯みがきペーストを使い、仕上げ磨きをするということがお勧めの磨き方になります。